木地:現在、一般的に販売されている金仏壇には、圧縮ボード材や合板が多く使用され、また組立時にはタッカー(鋲打機)によって組立されており、修理・解体が困難なお仏壇も多く製作されていますが、本手作り「伝統工芸仏壇」は、長年乾燥させた松・杉・桧などの良質な材料を使用し、熟練の職人によってほとんど釘を使わない「ホゾ組」加工で仕上げています。
組立・解体が容易で後のお修理時にも木地を痛めることなく修復することができます。
塗り:「金仏壇=漆塗り」と思われている方も多いと思いますが、現在、販売されているお仏壇の90%以上はカシュウやウレタンなどの化学塗料で仕上げられたものです。機械による吹付塗装により短期間で仕上げることが可能です。見た目には漆仕上げと見分けが付きませんが、価格や耐久性が大きく異なります。
シメノが製作する「伝統工芸仏壇」は天然漆を職人が刷毛で塗り上げる、昔ながらの伝統技法で製作しています。熟練の職人がすべて手作業で仕上げる為、手間と時間がかかり高価ですが、耐久性に優れ永年にわたってお祀り頂けます。
摺り漆仕上げ:金仏壇には、金を薄く引き延ばした「金箔」や金の粉末「金粉」が使用されていますが、いずれも非常に薄いもので、拭くと簡単に剥げてしまいます。ですから、汚れが付着しても拭き掃除ができません。ですが、やはり汚れが目立つとついつい拭いてしまい、金が剥げて黒くなっているお仏壇をよく見かけます。
シメノが製作する「伝統工芸仏壇」は「金箔」や「金粉」の上に、天然の漆を数回にわたって摺り込んでいますので、簡単な拭き掃除をして頂くことができます。ですから通常のお仏壇よりも綺麗な状態を長く保つことができます。また、漆を摺り込むことで、通常の金の輝きよりも落ち着いた重々しい金色になり、高級感があります。
蒔絵:金仏壇には「蒔絵」と呼ばれる花鳥柄や風景画などの装飾が施されています。伝統技法では、漆で模様を描き、金粉や銀粉などを蒔き付けて仕上げるのですが、近年では印刷技術の進歩により何枚も同じ柄を量産できる「スクリーン印刷」や「蒔絵シール」が一般的になっています。
シメノでは昔ながらの伝統技法である「高蒔絵」や輪島塗の最高級蒔絵である「砥ぎ出し蒔絵」などの技法で、時間をかけて一つ一つ手作業で丁寧に蒔絵を描いています。非常に耐久性に優れ、また何層にも塗り重ねられた色漆が非常に美しい仕上りです。
自社工場製作の本手造り伝統工芸仏壇
文化3年創業の「お仏壇のシメノ」では、代々受け継がれてきた伝統の技を守り続け、昔ながらの伝統技法で、最高級の純金塗り仏壇を製造しています。
現在、一般的に販売されている純金塗仏壇の約80%が中国で製造されています。安価な人件費と、近代設備の整った海外工場では、量産化とコスト削減の為、化学塗料や安価な金箔が使用され、流れ作業的にお仏壇の製作が行われています。見た目にはその違いは分かりにくく、一見、国産品と何ら違いがないように思われるかもしれませんが、修復が難しく、国産品と比べて著しく耐久性が劣るものも少なくありません。
シメノでは、自社工場(岸和田工場・輪島工場)にて、日本の代表的な伝統技術である「漆塗り」や「蒔絵」などを施した「伝統工芸仏壇」を製造しています。大手海外メーカーのような短納期、低価格での製作はできませんが、熟練の職人が手間暇をかけて一つ一つ丁寧に製作しています。非常に耐久性に優れ、日本の伝統美とやすらぎを感じることのできる逸品です。
シメノが自信を持っておすすめする伝統工芸仏壇の特徴と製品の一部をご紹介します。